賃貸・購入 住宅費の目安

住宅費の目安

賃貸or購入 住宅費はどのくらいかかる?

住宅にかかる費用は3大支出の中でも一番高額であり、親の家を引き継いだり、資産家の生まれで住む家が用意されているといった、ごく一部の人以外は数千万円単位のお金がかかります。

賃貸か持ち家か、住んでいる場所、住んでいる建物のグレードなど、たくさんの要因があり、費用は大きな差があります。
金額の大きな住居費は、その土地の不動産相場や賃料相場などを知らずに試算をすると、ライフプランに大きな影響が出ますので、正確に見積もる必要があります。

住宅は購入せず生涯賃貸のケース

生涯賃貸で暮らすと仮定して、ライフプランをたてる時には、居住地の賃料相場を調べて、家族構成に合わせた家賃設定をしましょう。

賃料以外にも、更新料、火災保険、引越しをするなら、引越し費用、退去時の現状回復費用なども計算に入れておく必要があります。

参考になる賃料の数値は、各不動産ポータルサイトの賃料相場や住宅・土地統計調査などの公的な調査で調べることができます。

住宅ローンは完済すれば、住宅の維持費だけの支出になりますが、家賃はどれだけ払っても完済となることはありません。

定年後にも家賃を支払いが続きますから、家賃の継続的な支払いに必要な貯蓄額を計算をしておく必要があります。

平成30年住宅・土地統計調査の数値を基に試算をしてみます。 

年齢・家族構成間取・面積賃料(管理費等含む)更新料・転居費用
22歳~30歳(単身)1K・20㎡6,084,480円(63,380円/月×96ヵ月)425,280円(更新190,140円・転居235,140円)
30歳~38歳(夫婦+子1人)2LDK・50㎡14,527,200円(151,325円/月×96ヵ月)1,017,950円(更新453,975円・転居563,975円)
38歳~60歳(夫婦+子2人)3LDK・70㎡54,174,120円(205,205円/月×264ヵ月)2,807,800円(更新2,052,050円・転居755,750円)
60歳~90歳(夫婦)2DK・40㎡42,213,600円(117,260円/月×360ヵ月)2,200,680円(更新1,758,900円・転居441,780円)
116,999,400円6,451,710円
平成30年住宅・土地統計調査の数値を基に試算

※神奈川県 (畳1帖=1.62㎡あたり賃料4,228円・管理費4,750円/月・更新料:家賃の1カ月分・転居費用:敷金礼金各1カ月、保証料1カ月、引っ越し費用:単身45,000円・2人家族90,000円・3人家族110,000円・4人家族140,000円)

あくまで平均値からの簡易的な算出額なので、建物のグレードや立地条件で、実際の金額とのかい離があるかと思います。

それでも住居費が、とても大きな金額になるイメージができます。

ちなみに、平成30年住宅・土地統計調査の家賃平均値(民営借家畳1帖あたり)は全国平均3,452円・1都3県平均は4,259円です。

住宅を購入したケース

人生のライフイベントの中でも、住宅購入はライフプランに大きな影響を及ぼします。

住宅の価格は数千万円と大きいだけに、住宅ローンを借りることになります。

借入額は数千万円、返済期間も長期に渡り、住宅を購入したあとの家計に大きな影響を与えます。

「人生で最大の買い物」と言われる住宅購入ですが、他のライフイベントの時期と必要資金を見積もって、あらかじめライフプランを立てておけば、無理なく住宅ローンを支払っていくことができます。

(公社)東日本不動産流通機構の公表している「首都圏中古マンション・中古戸建住宅成約状況」を基に試算してみます。

神奈川県(横浜市・川崎市)で築15年、70㎡の中古マンションを購入した場合。

購入不動産価格:4,760万円(平均成約単価68万円/㎡×70㎡) 

購入諸費用:340万円

自己資金:480万円

固定資産税:15万円

フラット35利用(借入額:4,280万円 金利:1.83% 融資期間:30年 ボーナス払い:なし)

月々返済額:154,583円

管理費・修繕積立金:24,920円(1㎡あたり356円)※

※(公財)東日本不動産流通機構「首都圏中古マンションの管理費・修繕積立金(2021年度)」より

返済額合計:55,649,867円

管理費等:8,971,200円(30年間)

固定資産税:4,500,000円

ローン完済後は管理費等・固定資産税・室内のリフォーム工事費がかかります。

ライフプランと住宅資金計画はファイナンシャルプランナーに相談

「賃貸か持ち家か」という選択は、どちらもメリット・デメリットがあり判断するのは難しい問題です。

住まいを検討する際は、いろいろな条件があり、住宅ローンや家計の面でも不安になることがあるでしょう。

その場合は、現在の家計状況などを踏まえて、家族で相談しながらファイナンシャルプランナーなどの専門家とライフプランを作ってみましょう。

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投稿者プロフィール

ykfp
不動産業務歴20年のファイナンシャルプランナー(AFP)
宅地建物取引士・不動産コンサルティングマスター・賃貸不動産経営管理士・住宅ローンアドバイザー・2級DCプランナー(企業年金総合プランナー)