金利の種類と選び方

住宅ローン金利の種類と選び方

住宅ローンの金利の種類

住宅ローンには変動金利型、固定金利選択型、全期間固定金利型の3つの金利タイプがあります。

金利タイプごとのしくみや特徴を説明します。

変動金利

金利の見直しは融資元の銀行が定めた基準日に行われます。一般的には6ヵ月ごと(4月・10月が基準日の金融機関が多い)の年2回ですが、毎月見直しを行う銀行もあります。

金利が下がれば返済額が減り、金利が上がれば返済額も増えます。

変動金利は、一般的に短期プライムレート(銀行が最優良の企業に貸し出す際の最優遇貸出金利)を基準として金融機関ごとのコスト(1%程度)を上乗せして決定されます。

2023年5月現在、日銀は金融緩和によって短期金利の無担保コールレートを操作しています。そのため、変動金利は過去最低水準を保っています。

変動金利には5年ルールと125%ルールという2つのルールがあります。(このルールを採用していない金融機関もあります)

5年ルールは半年ごとの見直し時に金利が上がっても、毎月の返済額は5年間変わらないという仕組みで金利上昇分は元金と利息の割合で調整されます。

125%ルールは見直し後の返済額がどんなに金利が上がっても見直し前の返済額の1.25倍までとなる仕組みです。

固定金利選択型

特約期間は金利が固定され、特約期間が終了した時点で、変動金利にするのか、固定金利にするのかを選択することができます。

それぞれの期間に応じた市場の短期金利の影響を受けます。

全期間固定型

全期間型の固定金利なら、借入期間中は同じ金利です。

長期金利(新発10年国債の流通利回り)が指標金利とされています。

金利優遇

住宅ローンを借りる人の条件に応じて、店頭表示金利より低い金利を適用する制度です。

金利の条件は銀行が独自に設定しており、融資を受ける銀行との取引状況や自己資金割合など、様々な条件があります。

金利優遇には全期間優遇と一定期間優遇があります。

商品によっては、一定期間の金利優遇幅が大きく、その後優遇幅が下がるものもあります。

この金利優遇幅は、年々拡大しており全期間2%を超える金利優遇をしている銀行もあります。

金利タイプの選び方

変動金利型・固定期間選択型が向いている人

変動金利や固定期間選択型は経済情勢によって金利が変わるため、日々の経済指標や金利の確認をしなければ、金利の動き次第で大きな損失を被る可能性があります。変動金利型が向いている人は以下のような人になります。

・金利動向や経済指標を定期的にチェックできる人

・家計の管理ができる人

・貯蓄や返済比率に余裕があり、もし金利が上がっても支払に困らない人

・毎月の支払額を抑えて貯蓄にまわす人

全期間固定金利型が向いている人

全期間固定金利型の住宅ローンは返済額がずっと変わらないことがメリットです。その代わりに現状では変動金利や短期固定型の住宅ローンよりも金利が高くなっています。

全期間固定型金利を選ぶ場合には、返済額が変わらないことが優先で、現状で変動金利よりも支払いが多いことは仕方がない考え方になります。

全期間固定型が向いている人は以下のような人になります。

・経済指標や金利動向などのチェックが苦手な人

・金利上昇が不安で仕方がない人

・支払いが多くなっても返済額を固定したい人

団体信用生命保険

団体信用生命保険は、住宅ローンの返済途中で住宅ローン契約者が死亡、高度障害状態になった場合に、生命保険会社がローンの残額を金融機関に支払う保険です。

団信に加入していることで遺族や家族にローンの支払い義務が残らないようにすることができます。

ほとんどの民間住宅ローンは団信加入が融資の条件になっていますが、団信加入が任意の住宅ローンもあります。

団信の保険料は金利に含まれているものがほとんどですが、保障内容(3大疾病・介護など)によって金利に0.2%~0.3%程度の一定率が上乗せされるものもあります。

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投稿者プロフィール

ykfp
不動産業務歴20年のファイナンシャルプランナー(AFP)
宅地建物取引士・不動産コンサルティングマスター・賃貸不動産経営管理士・住宅ローンアドバイザー・2級DCプランナー(企業年金総合プランナー)

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