金利とは「借りたお金に対して、支払う利息の割合」のことを言い、金利は利息額の計算をするときに使います。
利息とはお金を借りたり貸したりする際にその対価として支払われる金額のことです。
住宅ローンで表示されている金利は年間の利息額の元金に対する割合(年利)です。
住宅ローンは毎月返済するので、元金は返済ごとに少しずつ減っていきます。
その減った元金に対して、金利をかけて利息を計算するので、支払う利息額は毎回減っていきます。
元利均等返済と元金均等返済
住宅ローンには「元金」と「利息」を合わせた返済額が完済時まで「均等」な元利均等返済と「元金」を返済期間で「均等」に割って、残りの元金に金利をかけて返済額を算出する元金均等返済があります。
住宅ローンではスタンダードな返済方法は元利均等返済で、元金均等返済は取り扱いのない銀行も多く、利用できない場合もあります。
4,000万円を35年返済、金利1.3%で借りた場合の元利均等返済と元金均等返済の返済例で利息の計算と返済額の違いを紹介します。
元利均等返済の返済例
毎月の返済額は118,592円。
1回目の返済額の内訳は利息が4,000万×1.3%÷12=43,333円、元金は75,259円です。
2回目の返済は4,000万‐75,259円(1回目に返済した元金)=39,924,741円がもとになり、利息が39,924,741×1.3%÷12=43,251円、元金が75,341円
この計算を続けていくと120回目(10年目)では元金残高が31,382,370円となり、利息は33,997円、元金が84,595円となります。
元金均等返済の返済例
4,000万円÷420回=95,238円(元金)
1回目の返済額は利息が4,000万×1.3%÷12=43,333円に元金95,238円を足した138,571円です。
2回目の返済は4,000万‐95,238円(1回目に返済した元金)=39,904,762円がもとになり、利息が39,904,762×1.3%÷12=43,230円に元金95,238円を足した138,468円となります。
この計算を続けていくと120回目(10年目)では元金残高が29,714,296円となり、利息は32,190円、返済額は127,428円となります。
住宅ローンにおける金利の影響は返済初期ほど大きい
実際に計算をしてみるとよく分かりますが、利息は元金×金利なので、住宅ローンは返済初期ほど金利の影響を大きく受けるということが言えます。
10年目の元金残高は元利均等返済だと31,297,775円、元金均等返済だと29,619,058円です。
支払う利息は元利均等返済33,997円だと、元金均等返済だと32,190円に減っています。
住宅ローンの借り換えの判断基準で「返済期間が10年以上」「残高が1,000万円以上」という項目がありますが、これは返済期間が進み残高(元金)が減っている状態では金利の影響が少なくなり、借り換えによる利息軽減額が少なくなり借り換えの経費を下回ってしまうからです。
返済の進み具合と金利の影響は、特定の期間だけ大幅に金利を引き下げる商品の選択や金利上昇の影響を考えるときに必要な知識なので、しっかりと理解しておくと良いでしょう。
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不動産業務歴20年のファイナンシャルプランナー(AFP)
宅地建物取引士・不動産コンサルティングマスター・賃貸不動産経営管理士・住宅ローンアドバイザー・2級DCプランナー(企業年金総合プランナー)
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